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企業が社員のモチベーション向上を実現させるための施策とそのポイントを解説

企業が社員のモチベーション向上を実現させるための施策とそのポイントを解説

企業において、利益を上げ続けていくためにはさまざまな施策が求められます。しかし、それ以前に重要なのは社員のモチベーションではないでしょうか。社員のモチベーションが低いとどれほど効果的な施策であっても成功する確率は低くなってしまいます。では、どのようにすれば社員のモチベーションを向上させられるのでしょうか。今回は、企業における社員のモチベーションの重要性やモチベーションが高いことによる企業のメリット、社員のモチベーション向上を実現する施策やポイントについてお伝えします。

企業における社員のモチベーションとは?

企業における社員のモチベーションとは、仕事に対する目的意識や意欲のことです。やりがいを持って仕事に取り組め、成果に対して達成感を感じられるのであれば、モチベーションが高い状態だと言ってよいでしょう。

逆に、どのような仕事にもやりがいを持てず、良い成果を得たにもかかわらず達成感も感じられないといった場合は、モチベーションが低くなっている可能性が高いと言えます。モチベーションが低い状態が続けば、仕事に対する意欲もなくなり、社員が転職を考えるようになってしまうでしょう。

実際、20208月にエン・ジャパン株式会社が発表した、「転職のきっかけ実態調査」の結果を見ると、転職を考えるきっかけで最も多いのは、「やりがい・達成感を感じない」です。モチベーションの低下が転職につながってしまう可能性があると考えれば、企業にとって社員のモチベーションを向上させることがいかに重要なのかが分かります。

社員のモチベーション向上が企業にもたらすメリット

企業側から見て、社員のモチベーション向上が転職リスクを減少させるのは、大きなメリットと言えますが、それ以外にも次のようなメリットが考えられます。

▶︎コスト低減

少子高齢化が進み、生産年齢人口(1564歳)が減少の一途をたどっている現在、多くの業種で人材不足が慢性化し、どの企業も優秀な社員の確保が難しくなっています。そうしたなかで、モチベーション低下による転職者が増加すれば、企業は新規採用のために多くのコストをかける必要が生じてしまうでしょう。

また、新規採用した社員が既存の社員と同等の働きをするようになるためには、一定の教育が欠かせません。そのため、新規採用のコストに加え、教育にもコストがかかってしまいます。しかし、既存社員のモチベーションが高ければ、転職リスクが減少し、新規採用や教育にかかるコストも削減できるでしょう。

▶︎生産性向上

モチベーションの高い社員は自ら主体的に働くようになります。与えられた仕事をただこなすだけではなく、少しでも効率的に、少しでも高い成果を生み出せるようにと必死に考え、挑むようになるでしょう。その結果、生産性が向上する可能性が高まります。

また、生産性が向上し、質の高い製品や質の高いサービスの提供が実現すれば、顧客満足度の向上も実現できます。競合他社との差別化にもつながり、競争優位性の獲得にも期待が持てるでしょう。

▶︎インターナルコミュニケーションの活性化

モチベーションの高い社員が増えると、社内での情報共有が活発になります。より高い生産性を実現させるには、情報共有が欠かせませんが、それは社員間だけではありません。上司と部下はもちろん、経営層との情報共有も生産性向上には重要なポイントです。

モチベーションの高い社員は基本的に帰属意識が強いため、経営層とのコミュニケーションに対しても積極的です。その結果、社員間だけではなく、企業全体としての文化や共有すべきゴールに対する相互理解が進み、インターナルコミュニケーションの活性化実現の可能性も高まります。

インターナルコミュニケーションについて詳しくは、こちらの記事をご一読ください。

モチベーション向上のための施策やポイント

社員のモチベーションを向上させれば、企業はさまざまなメリットを享受できます。そしてその成果が社員に還元されれば、さらなるモチベーション向上も期待できるでしょう。そこで、企業が社員のモチベーションを向上させるために何をすればよいのか、その施策や実行のポイントを説明します。

モチベーションの種類を知る

ひと口にモチベーションといっても、その種類は内発的動機付けと外発的動機付けの2つに大きく分けられます。この2つのモチベーションの違いを知らないと効果的な施策の実行は難しいでしょう。それぞれの特徴は次のとおりです。

▶︎内発的動機付けの特徴

社員それぞれが個人的に秘めているモチベーションです。仕事に対する思いや興味。そして、「将来的に出世したい」「世の中の役に立ちたい」「困っている人を助けたい」といった目標、上昇志向などによってつくられるモチベーションを指します。

▶︎外発的動機付けの特徴

「成果に対する評価・評判」「高い報酬や賞罰の授与」「上司や同僚、取引先や関連企業からの評価」などによるモチベーションを指します。

では、どちらのモチベーションを向上させれば、企業にとって大きな利益を得られるかですが、基本的には内発的動機付けの向上が重要です。しかし、高い報酬や成果に対する評価など、どちらかと言えば外発的動機付けを向上させる施策の方がやりやすいと考えられるのではないでしょうか。もちろん、それは間違いありませんが、簡単に行える施策はその効果も長続きはしません。そのため、内発的動機付けを向上させる施策を考える必要があります。

内発的動機付けを向上させるための施策

では、具体的に内発的動機付けを向上させるための主な施策を紹介します。

▶︎積極的なコミュニケーション

「自分のやりたい仕事ができない」「課題にぶつかってしまい前に進めない」といったことでモチベーションが下がってしまうケースは少なくありません。これを解決するためには、上司の方から積極的にコミュニケーションを仕掛けるようにする必要があるでしょう。実際に会話をしてみないと、「社員一人ひとりの得意分野を見極める」「思ったように進まず悩んでいないかを確認する」といったことができず、社員のモチベーションは下がっていくばかりです。

▶︎給与・報酬体系の明確化

高い報酬は長期的なモチベーションの継続にはつながらないと説明しました。しかし、自分がどれだけ成果を上げたとしても、それが給与や報酬に結び付かなければ高いモチベーションを維持していくのも難しいでしょう。

そこで企業ができることは、単純に高い報酬を与えるのではなく、給与・報酬体系の明確化です。人事評価制度を明文化し、それに伴った給与・報酬体系を構築すれば、社員は会社に対して成果を正当に評価してくれると感じ、モチベーションの向上につながります。

▶︎企業のミッションやビジョンの明確化

モチベーションの高い社員は企業文化を理解し、企業全体のミッションやビジョンも共有しています。逆に言えば、企業としてのミッションやビジョンを多くの社員と共有できれば、目的意識を持って仕事に取り組めるようになり、モチベーションの向上にもつながるのです。そのための施策としては、常日ごろからのコミュニケーションに加え、周年記念のイベントや社内報などを通じ、経営層から社員に対してメッセージを送り続けることが重要でしょう。周年記念については「周年記念は何を目的に行うのか?成功につなげる企画のポイントとコツを紹介」で、社内報については「社内報とは?メリットや効果、企画のポイントを解説」で詳しく解説しています。

社員のモチベーション向上のポイントは企業のミッションを自分事として捉えられるようにすること

さまざまな効果を生み出すモチベーションの向上ですが、企業側からの押し付けになってしまうと、社員はかえって反発してしまい、モチベーションの低下につながります。重要なのはトップダウンによる一方通行の情報提供ではなく、経営層と社員が一体となって情報を共有していこうという意識を持てるようにすることです。

そのためには社員一人ひとりが、企業のミッションをいかに自分事として捉えられるようにするかです。その施策のひとつとして効果的なのが、周年記念のイベントや社内報での発信です。直接的なコミュニケーションや会話でつながっていくのも重要でしょう。しかし、それだけではなく文章として明文化する、イベントによって全社員で共有するという場をつくれれば、企業理念やミッションの浸透度はより高まります。

当社では、社内報やブランドブック、ワークショップなどのインターナルコミュニケーション施策周年プロモーションの企画・運営を通じて、社内コミュニケーションの活性化をご支援しています。社員のモチベーションでお悩みの際には、ぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。