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プレスリリースの書き方とは?メディアから注目を集めるコツや基本構成を解説!

プレスリリースの書き方とは?メディアから注目を集めるコツや基本構成を解説!

「プレスリリースを担当することになったものの、書き方がよく分からない……」という悩みを抱える方も多いかもしれません。プレスリリースは書き方を工夫することによって、TVや新聞などのメディアで取り上げてもらえる確率も上がります。だからこそ、文章表現や構成にも細かくこだわりたいものです。そこで今回は、初心者の方でも魅力的なプレスリリースを書けるよう、プレスリリースの基本構成や注目を集めるコツを解説します。

そもそもプレスリリースとは?

そもそもプレスリリースとは、どのような役割を持つ広報手段なのでしょうか。
ここでは、「プレスリリースの意味」や「プレスリリースで発信すべき内容」について解説します。

(1)プレスリリースの意味

プレスリリースとは、企業が自社の最新情報を、TV局や新聞社などの報道機関に向けて広報するための文書のことです。プレスリリースは報道機関へ直接送付したり、プレスリリース配信用のサイトで公開したりします。

新聞記者やTVディレクターなどのメディア側は、企業のプレスリリースを見て話題性やニュース性がありそうだと判断すると、企業へ取材のオファーをすることが一般的です。その結果、企業の情報がニュース番組や新聞記事となって公開されることになります。つまり、プレスリリースは「ニュースの素材」とも言えるでしょう。

もともとプレスリリースは、報道機関だけに向けて発表されるものでした。しかし、近年はプレスリリース配信用のサイトが普及したこともあり、Web上で取引先や株主などのステークホルダーも企業のプレスリリースを閲覧できる時代になっています。そのため、今は「プレス(press=記者団、報道陣)リリース(release=発表)」という言葉ではなく、「ニュースリリース(news release)」という用語が使われることも少なくありません。

(2)プレスリリースは「広告」ではない

プレスリリースと混同される広報手段に、「広告」があります。ただ、プレスリリースと広告の役割は決して同じではありません。プレスリリースの主な目的は、あくまで「メディアにニュースとして取り上げてもらうこと」です。一方の広告には、「消費者や顧客にサービスを購入してもらう」という目的があります。つまり、情報の主な発信先が「メディア」か「顧客」かというのが大きな違いです。そのため、プレスリリースで「ぜひお買い求めください」「一度試してみませんか」のような商品の売り文句を掲載するのは、あまり適切とは言えません。

(3)プレスリリース化すべき内容とは?

プレスリリースでは、具体的に以下のような情報を発表することが一般的です。

◆新商品・サービスの発売
◆四半期・通期の業績や今後の経営方針
◆アンケートや調査の結果
◆新しいCM・キャンペーンの情報
◆経営者の交代をはじめとする人事情報
◆新技術や研究成果の情報
◆合併や事業再編などの企業動向
◆周年記念や創立記念などの告知

どれも企業として、メディアを通じて世の中へ伝えたい情報です。プレスリリースは今後の経営に大きな影響を与える発表だからこそ、経営層とも話し合いながら、情報の精査・正しい記載の徹底を心がける必要があります。

プレスリリースの基本構成とは?

プレスリリースの書き方に迷っている方は、まずプレスリリースの基本構成に沿って書くことを意識しましょう。ここでは、プレスリリースの基本構成を大きく「5つ」の項目に分けて解説します。

(1)タイトル(目安:30字以内)

プレスリリースで最も重要と言っても過言ではないのが、タイトルです。
というのも、メディア側の記者やディレクターのもとには、日々あふれんばかりのプレスリリースが届きます。その際、タイトルで内容を理解できないものに関しては、おのずと選考外になってしまうのが現実です。だからこそ、タイトルではプレスリリースの内容を端的にまとめ、ひと目で起承転結の「結」が分かるようにしましょう。また、ただ単に事実を伝えるのではなく、ニュース性や話題性が感じられるような表現にすることも重要です。

タイトルにニュース性を持たせるためには、「形容詞を使わないこと」もポイントです。自社のサービスが特別であることをPRしたいあまり、「圧倒的な品質」「爆発的な人気」などのうたい文句を使ってしまう企業もあります。ただ、抽象的な形容詞は人によって解釈が異なるため、納得感が低く印象に残りにくいのです。そのため、できるだけ具体的な「数字」や「データ」で情報の影響力をアピールしましょう。例えば、「爆発的な人気」ではなく、「発売から3日で100万食が完売」「女性からのリピート率180%」の方がインパクトを与えられます。

(2)リード文(目安:350~400字程度)

タイトルの下には、プレスリリースの内容を要約したリード文を添えます。リード文では、冗長な表現は避け、本文の内容が5W1H(いつ・誰が・どこで・何を・なぜ・どのように行ったか)で伝わるように書きましょう。書き出しは「○○株式会社(本社所在地:○○、代表取締役社長:○○)は~」で始めると、情報の発信源が端的に伝わります。また、「なぜ」に当たる部分は本文で深掘りするため、リード文では省略してもかまいません。

(3)本文

リード文の下には、プレスリリースで伝えたいことを細かく記載します。具体的には、「商品・サービスの概要(ターゲット・価格・発売日など)」「商品が生まれた背景」「今後の展開」などを必ず書くようにしましょう。

特に本文で意識したいのは、「なぜこの商品が開発されたのか」「なぜ企業としてこの取り組みを行っているのか」といった「バックストーリー」の部分です。ここでメディア側から「社会的な課題を解決できそう」「ドラマ性を感じられて世間から共感されそう」と判断されれば、よりニュースとして取り上げてもらいやすくなります。

(4)画像や図解

本文中には、できるだけ写真や図解などを挿入するようにしましょう。なぜならメディア側は、新聞記事やニュース番組などで情報を取り上げる際、「静止画」や「映像」として印象に残るかを気にしています。またニュースサイトをはじめとするWebメディアでは、プレスリリースの画像がそのまま記事に転用されることも珍しくありません。そのため、商品の利用シーンや社会への提供価値などが端的に分かる画像を添えることが大切です。

(5)会社概要・問い合わせ先

最後に、自社の会社概要と問い合わせ先を記載しましょう。メディア側の記者に、スムーズに連絡してもらいやすくするためです。具体的には、「社名」「担当部署名」「担当者名」「電話番号」「FAX番号」「メールアドレス」などを記載します。連絡先に関しては、連絡があればいつでも対応できる番号・アドレスを書くことが大切です。

プレスリリースの注目度を高める「ニュースバリュー」とは?

プレスリリースを書く際は、「ニュースバリュー(ニュースとしての価値)」を意識することが大切です。なぜならメディア側の記者やディレクターは、「この情報が記事・番組になった際に、世の中から反響・話題を集められるのか」「受け手の役に立つような情報なのか」を常に意識しています。そのため、「この情報にはこのような価値がある」と明確に主張できるプレスリリースの方が、メディアに取り上げられる可能性が高まるのです。

具体的なニュースバリューとしては、以下のようなものが挙げられます。

◆新規性:世の中にとって新しく、斬新であること
(例:「業界初の」「日本に初上陸の」など)

◆時事性:時節やトレンドなどをとらえていること
(例:「クリスマスの時期に最適な」「中食ブームの今だからこそ」など)

◆社会性:社会の問題を解決したり、消費者の生活を改善したりできること
(例:「少子高齢化による人材不足を解決する」「テレワーク中の生活をより快適にする」など)

◆物語性:人間ドラマがあり、受け手の共感を得られること
(例:「親子三代で受け継がれてきた老舗の」「何度も失敗を重ねて開発された」など)

◆希少性:数や時期が限られており、珍しいこと
(例:「日本でたった5本しか生産されていない」「創業30年目の今年に限り」など)

ぜひこれらの視点を意識して、情報の価値が明確なプレスリリースを書くようにしましょう。

読まれやすいプレスリリースのコツとは?

メディア側から読んでもらいやすいプレスリリースを書くには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
ここでは、プレスリリースを書く際のポイント・コツについて解説します。

(1)業界用語はできるだけかみ砕く

プレスリリースの書き方で注意したいのが、業界特有の専門用語は極力使わないということです。たとえ書き手が業界に詳しい人間だったとしても、メディア側の記者やディレクターはほとんどが業界外の人たちです。ときには専門用語の意味が伝わらず、プレスリリースが読み飛ばされる可能性もあるかもしれません。そのため、専門用語は別の言葉に置き換えたり、「※」で注釈を入れたりすることで、より読まれやすい文章になるでしょう。

(2)過剰な敬語は使わない

プレスリリースはメディアに読んでもらうための文章なので、丁寧に書くことが大切です。ただ、過剰に敬語を使う必要はありません。例えば、「春たけなわの頃、ますますご隆盛と存じますが」のような時候のあいさつや、「新サービスを発表させていただきました」などの過剰敬語は使わない方がよいでしょう。「新サービスを発表いたします」「社会問題を解決できます」のようなシンプルな敬体を使うとで、より事実が伝わりやすくなります。

(3)すべての情報は正確に

プレスリリースは企業が公式に発表する文章なので、事実に誤りがあってはいけません。仮にデータや情報、事実関係に間違いがあると、メディア側がそれに気づかず記事化し、消費者からクレームが寄せられることもあります。そのため、プレスリリースを書く際には必ず事実を確認したうえで、書き始めるようにしましょう。また、「顧客の95%が満足」のような数字を出す際にも、典拠となるデータを文章内に添えることで信頼性が増します。

(4)送信先のメディアを意識する

メディアによって、必要な情報の種類は異なります。例えば、新聞の経済面を担当している記者であれば、経済トレンドを踏まえたプレスリリースの方が注目しやすいでしょう。また、TVのバラエティ番組担当であれば、「映像として面白いか」「知的な好奇心が満たされるか」なども考慮するかもしれません。このようにメディアが欲している情報をイメージし、最適な相手にプレスリリースを送信することで、より読まれる確率が高まります。

まとめ

魅力的なプレスリリースを書くためには、メディア側の視点を常に意識することが大切です。「記者が番組や記事で取り上げたくなる情報は何か?」を考えることで、より注目されやすいプレスリリースになるでしょう。

ただ、初めてプレスリリースを書く際には意識すべき点が多すぎるため、情報の取捨選択に迷うケースもあるかもしれません。ましてや社運をかけた新商品や新サービスの発表タイミングであれば、なおさらでしょう。だからこそ、まずは専門家の力を借りて文章を作成し、世の中へスムーズに情報を送り出すこともひとつの選択肢です。

当社では、広告や記者発表会、展示会プロモーションなどのブランドマーケティングをトータルに支援しています。各メディアで取り上げられやすいポイントを踏まえて、プレスリリースを制作することも可能です。プレスリリースの書き方に迷った際には、ぜひお気軽に当社までご相談ください。