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採用のミスマッチを防ぐには?根本的な原因と“7つ”の対策を分かりやすく解説!

採用のミスマッチを防ぐには?根本的な原因と“7つ”の対策を分かりやすく解説!

「採用のミスマッチが続いているため、状況を改善したい」と悩んでいる方も多いかもしれません。採用のミスマッチは「人材側の期待」と「企業側の期待」にギャップが生じている状態で、早期離職の原因にもなります。早期離職が続くと採用や教育のコストが必要以上にかかってしまうため、早期に対策を検討することが必要です。

そこで本稿では、「採用におけるミスマッチの内容」や「採用のミスマッチが生じる原因と対策」について分かりやすく解説します。ぜひミスマッチを未然に防ぎ、社員の定着率を高めるために参考にしてみてください。

採用におけるミスマッチの内容とは?

そもそも採用活動では、どのような内容のミスマッチが生じがちなのでしょうか。
ここでは、企業と人材間におけるミスマッチの種類について解説します。

(1)仕事内容のミスマッチ

採用後に、社員が「仕事内容」のミスマッチを感じるケースがあります。例えば、「職務内容がそもそも違った」「商材の扱いにくさやノルマなどの“厳しさ”を入社後に知った」「職務の範囲が広すぎてスキルが足りない」などが挙げられるでしょう。仕事内容のミスマッチは社員のやりがいを失わせ、意欲を低下させる原因にもなります。

(2)待遇や勤務制度のミスマッチ

社員が入社後に、福利厚生や給与、働き方などの労働条件に対して不満を感じるケースも少なくありません。例えば、「思ったより給与が上がらない」「休日出勤が多すぎる」「シフトの希望がなかなか通らない」などがあります。労働条件への不満は、社員を心身ともに疲弊させてしまうため、早期退職の引き金にもなりかねません。

(3)企業風土のミスマッチ

社風や企業理念、経営戦略など、企業独自の考え方に対し、社員がギャップを感じることもあります。例えば、「トップダウンの気風が強く現場の意見が通らない」「女性の管理職が少なく、ワークライフバランスへの意識が薄い」などがあるでしょう。どんなに能力の高い社員でも、社風との相性が悪いと活躍が阻害されてしまいます。

(4)人間関係のミスマッチ

社員が配属先で人間関係のギャップに悩んでしまうケースも珍しくありません。例えば、「上司と考え方が合わない」「先輩社員が新人に厳しすぎる」「部署内のコミュニケーションがほとんどない」などが挙げられます。人間関係のミスマッチは特に社員がストレスを感じやすく、早期退職の原因にもなりやすい部分と言えるでしょう。

採用のミスマッチが生じる原因とは?

採用におけるさまざまなミスマッチは、なぜ生じてしまうのでしょうか。
ここでは、採用のミスマッチが生じる「5つ」の原因について解説します。

(1)採用ターゲットが明確になっていない

大前提として、「採用したい人材像」が明らかになっていない場合、適性のない人材を採用してしまう可能性があります。例えば、「経歴が十分だと判断して採用したものの、価値観が自社と合っていなかった」という事態にもなり得るでしょう。人材のスキル・志向性・人柄といった採用要件は事前に決めておくことが必要です。

(2)求職者に十分な情報を開示していない

十分な情報を事前に開示していないと、求職者が入社後に「こんなはずじゃなかった」と感じてしまう場合もあります。例えば、求人広告で「給与」や「福利厚生」、「仕事内容の概要」程度しか伝えていない企業もあるでしょう。その場合、リアルな社風や人間関係は求職者に伝わらず、入社後にギャップが生じる可能性も高いです。

(3)自社の良い側面だけをアピールしている

「応募者を多く集めたい」というのは、どの企業も抱えている思いです。ただ、求職者から良く見られたい一心で、自社の魅力的な側面だけアピールするのは望ましくありません。例えば、給与の高さだけPRし、仕事の難しさや労働時間の長さを隠していると、人材が入社後にギャップを感じて早期退職につながることもあります。

(4)面接での見極めができていない

面接で求職者の適性を見極められないと、自社に合わない人材を採用してしまうことになります。具体的には、「面接官によって選考基準がバラバラ」「現場と人事、経営層で採用ターゲットが食い違っている」といった状況が挙げられます。この場合、面接で人材の適性を正しく判断できず、ミスマッチの可能性が高まるでしょう。

(5)採用後のフォロー体制が整っていない

採用後のフォローが原因で、ミスマッチが生じる場合もあります。例えば、「現場が忙しくて、OJTができず新人が放置されている」といったケースです。採用後の対応が手薄だと、社員に「この会社は自分を大切にしてくれない」「実際は人材が必要なかったのだろう」と思わせてしまい、本人の意欲低下や早期離職につながります。

採用のミスマッチを防ぐ“7つ”の対策とは?

採用のミスマッチを防ぐためには、どのような施策を実行すればよいのでしょうか。
ここでは、採用のミスマッチを改善する「7つ」の対策について解説します。

(1)採用ターゲット・選考基準を明確にする

採用したい人材像をあらかじめ決めておくことも、重要な対策です。例えば、人材の経歴や学歴だけでなく、性格や価値観、企業理念への共感度、社風との相性も入念に確認することでミスマッチ防止につながるでしょう。また、採用ターゲットを念頭に置き、面接官が使用する「選考マニュアル」も用意しておくと効果的です。たとえ面接官が複数人いても、質問の順序や方向性が統一されていれば、選考基準にバラつきが生じにくくなります。

(2)会社のネガティブな側面も正直に開示する

会社の魅力的な部分だけでなく、あえてネガティブな側面を求職者へ伝えておくこともひとつの対策です。例えば、「月末の納品日には残業が続くこともありますが、抵抗はないですか?」「入社後は年上の部下も多くマネジメントしてもらいますが、大丈夫ですか?」というように、仕事の厳しさも面接で求職者へ正直に伝えます。事前にネガティブな部分も開示しておくことで、求職者に覚悟を促し、入社後に無理なく活躍を促せるでしょう。

(3)自社に合う適性検査を活用する

自社にマッチする人材かどうかは、履歴書や面接のやりとりだけでは判断しにくいこともあります。そのため、選考プロセスのなかで適性検査も合わせて実施すると有効でしょう。具体的には、ストレス耐性や志向性、行動特性、考え方のタイプを調べ、仕事内容や社風への適性を判断します。事前に自社で活躍している社員に適性検査を受けさせ、その結果と類似しているかどうかで判断すると、より適性の高い人材を採用することが可能です。

(4)社風の伝わるような場を設ける

社風との相性は、どうしても面接だけでは判断しにくいのが実情です。そのため、事前に自社の社風を求職者へ伝えられるような採用イベントを開くことも効果的でしょう。例えば、社員が集まって本音で自社についてトークをしたり、求職者からの質問に答えたりする「社員座談会」のようなイベントを開催している企業もあります。選考前の段階で、求職者に自社のリアルな雰囲気を知ってもらうことで、ミスマッチの軽減につながるでしょう。

(5)リファラル採用を活用する

自社の社員から知人や友人を紹介してもらい、新たに社員として採用する手法を「リファラル採用」といいます。リファラル採用も、入社後のミスマッチを軽減させる有効な手法です。リファラル採用の場合、あらかじめ社員から知人・友人へ自社のリアルな社風や働き方、仕事内容などを伝えることができます。また、社員の目から見て「自社に適性がありそう」と判断した人材のみを紹介してもらうため、入社後の早期活躍も期待できるでしょう。

(6)採用後のフォローを手厚くする

新入社員の不安を取り除けるように、採用後のフォローを手厚くすることも重要です。例えば、同じ部署の先輩社員が新入社員の心理的なケアをする「ブラザー・シスター制度」を取り入れるのもよいでしょう。また、上司が新入社員と「1on1ミーティング」(1対1で実施する対話のこと)を定期的に行うのもひとつの有効な方法です。新入社員が不安や不満をいつでも周囲に相談できる環境であれば、入社後のギャップも解消しやすくなります。

(7)採用広報を積極的に実施する

採用のミスマッチを防ぐには、普段から自社のリアルな情報を求職者に向けて発信しておくことも大切です。例えば、求人広告や自社の採用Webサイトだけでなく、Web社内報やテックブログ、SNS、ミートアップイベント、ブランドブックといった多様なメディアで広報活動に取り組みます。このような「採用広報」を積極的に行うことで、求職者に応募前から自社に関する理解を深めてもらい、入社後のスムーズな活躍を促せるでしょう。

※採用広報について詳しく知りたい方は、「採用広報とは?今取り組むべき理由や具体的な手法、成功のポイントを解説!」 の記事も合わせてお読みください。

まとめ

採用のミスマッチを減らすには、普段からさまざまなチャネルで自社のリアルな情報を求職者に届けることがカギになります。だからこそ、自社Webサイトや自社のSNSアカウント、社外向けの社内報といった幅広い採用広報の手法を駆使して、タイムリーな情報発信を心がけましょう。採用広報については、マーケティングやブランディングの専門的なノウハウが必要な場面も多いため、専門企業に協力を依頼することも有効な戦略です。

当社では、創業100年以上で培った印刷ビジネスやマーケティングのノウハウを駆使して、採用広報の支援を行っています。自社の社風や働き方をリアルタイムに社外へ発信する「社内報(紙/Web)」や、求職者向けにブランドの魅力を伝える「ブランドブック」など、幅広い手法の企画から制作までを一貫してご支援することが可能です。無料でご相談に乗っていますので、採用広報の導入を検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。